No.250 晩秋に思うこと・・・
2016年11月15日
コスギ・フェスタも終わり、晩秋に入り、朝晩はめっきり涼しく(寒く?)なりましたね。
夕方になると、あっという間に日が陰り、冬の到来を感じます。
秋から冬の時期になると、寒さなどで外出がイマイチ消極的になり、外出しても
すぐ室内に入ってしまいがちで、モールやデパート、そして美術館、映画館は人で一杯。
私も家内も、絵画鑑賞が好きで時々、美術館や美術展に行きますが、その時に私の脳裏に浮かぶのは、
「この素晴らしい絵画を描いた著名な画家たちは、どのようにその独特な画風を
培ったのか、または、習ったのか」という素朴な疑問です。
独学では、いかにその後の巨匠でも限界があるでしょう。でも、何人かの近代の巨匠・名匠の
初期の作品を見ると、そこにある「答え」がありました。「模写」ですね。
模写、いわゆる「真似」です。
でも、その模写を見ると、単に真似て描いたということを遥かに凌駕し、模写なのに
既に芸術作品になっていることに驚かされます。
ミレーの原画
ゴッホの模写
これは皆さんも良くご存じのミレーの「種まく人」ですね。空気感も感じる素晴らしい絵です。
そして、この絵を模写した画家の名は、ビンセント・ヴァン・ゴッホ。
構図は全く一緒ですが、人物、背景のタッチは、既にゴッホ独特のもので、
独立した作品、と言っても過言でないレベルです。
ゴッホはミレーを敬愛し、40近くあるゴッホの模写作品のうち半数がミレーの作品です。
偉大な先輩の画風を学びつつ、自己の画風に融合させ、画家としてさらなる成長を目指す・・・
我々の住むこのマンションのインフラや設備は誇れるものですが、もし他のマンションに
さらに優れた居住性が達成できるヒントがあれば、謙虚にそれを研究し、MST仕様にして
取り入れる・・・
ゴッホの模写作品は、その背中を押してくれているように思います。
秋の夜長、少し芸術的な香りのするお話しでした。