No.154 ロビーモニターがもつ複数の顔
2015年3月13日
ミッドスカイタワーのロビーには、60インチのテレビモニターが2つあります。
これは、4年前の2011年3月11日の東日本大震災の教訓に基づき、同年9月に設置されたものです。
先の大震災では、発災直後に多くの住民が情報を求めて、ロビーに集まりました。ところが、一階ロビーにはテレビもなく、
情報不足で住民の不安と焦燥がつのりました。
そこで、災害時にも最低限の情報を収集し、少しでも多くの住民がわかるように、テレビモニターを設置することになりました。
このモニターテレビには3つの特徴があります。
第一に、災害時停電になっても放送受信可能です。
具体的には緊急時に使用する小型発電機でも動く電源装置にしました。
10ℓガソリンで8時間持続しますので、缶詰燃料を活用することで相当長期間の情報収集が可能となります。
壁に直接据え付けていますから、少々のゆれがあっても落下や倒壊はありません。
平時は有線放送で受信していますが、非常時には空中電波をキャッチできるように外部アンテナと接続しています。
第二に、モニターは2つ設置してあります。
一度に複数の情報を収集するとともに2つあれば片方に不具合が発生しても、バックアップが期待できるからです。
第三に、平時は、管理組合の電子掲示板(いわゆる「デジタルサイネージ」)として活用しています。
いつくるかわからない災害のためだけに大きなテレビモニターを設置するのはもったいないですよね。
つまり、このロビーモニターは災害時の情報収集と平時の周知広報という2つの機能を期待されているのです。
いまや、大規模マンションでは電子掲示板が標準装備となりつつあります。武蔵小杉で2011年後に建てられたタワーマンションはいずれも、電子掲示板を設置しています。
このように、ミッドスカイタワーの防災では、状況の変化に即応して時代を先読みした設備を設置してきました。
電子掲示板のほかにも、防災キャビネットを各階に設置して、川崎市高層集合住宅の震災対策に関する整備基準を最初にクリアしました。
3月14日はミッドスカイタワー「防災デー」です。こちらは来週のニュースでレポートしてゆきます。